「EYストラテジー&コンサルティングの評判はどうなんだろう?」
「就職を検討しているんだけど、やばいって噂は本当なの?」
EYは、BIG4と称される「世界4大会計事務所(総合コンサルティングファーム)」の一つで、その中のM&Aアドバイザリー部門を担う会社が、EYストラテジー&コンサルティングとなっています。
M&Aアドバイザリーを目指す人であれば一度は聞いたことのある大手企業ですが、その評判についてはどうなのでしょうか。
ネット上では、「年収1,000万円以上を目指せる会社」というポジティブな意見もあれば、「やばい」「激務」といったネガティブな意見も散見しており、真実が不透明というのが現状です。
そこで当記事では、EYストラテジー&コンサルティングの噂について言及するとともに、その実態についても徹底深掘りしていきたいと思います。
これからEYストラテジー&コンサルティングへの就職・転職をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
EYストラテジー&コンサルティングについて調べてみると、ポジティブな評判が多い一方で、ネガティブな“噂”も散見しているようです。
ネガティブな噂の中で最も多かったのが、次の3つです。
それぞれについて、詳しく言及していきます。
EYストラテジー&コンサルティングは激務と噂されることがありますが、これは半分正解です。
毎日休む暇がないほど忙しいというわけではなく、プロジェクトの進捗具合によって波があるという言い方が正しいです。
M&Aのプロジェクトは、大きく分けて「ソーシング業務」と「エグゼキューション業務」に分類され、
上記のように、どの業務が進行しているかによって、業務量も変動してきます。
ソーシング業務は、主にM&A戦略の策定からロングリストの作成、候補企業先の選定など交渉前の準備期間になります。
既にクライアントが決まっている場合を除き、最初はM&Aの見込者リストから候補先を絞っていき、営業活動を行うことがメインです。
営業活動を経て、M&Aを検討している顧客が見つかれば、ターゲットとなる企業先と交渉を行うわけですが、この期間というのはそこまで忙しくはなく、定時で退勤できる場合がほとんどです。
特に、EYストラテジー&コンサルティングほどの大手企業ともなれば、日本全国ひいては世界中に顧客を抱えておりますので、新規顧客の開拓に労力を割く必要性は低く、M&Aプロジェクトに集中することができるというわけです。
他方、定時退社を推奨している会社ということは、言い方を変えれば、「業務を勤務時間内で完了させる必要がある」ということですので、効率よく働くために、本人のスキルアップが求められる環境とも言えるでしょう。
エグゼキューション業務は、契約交渉からクロージングに至るまでの重要なプロセスになります。
この時期というのはクライアント中心で物事が進んでいきますので、極端な話、プロジェクト終了までは毎日が慌ただしいと思った方がいいです。
エンゲージの調査によると、EYストラテジー&コンサルティングの残業時間は、月間54時間で、休日を除けば、毎日2~3時間の残業がある計算です。
先ほどもお話ししたように、クライアント中心で進むということは、担当プロジェクトによっては「時間外労働」や「休日出勤」という可能性があることを意味しますので、このような点が激務であるといわれる所以ではないでしょうか。
ただ、プロジェクト成功の暁には高額なインセンティブ報酬も約束されていて、その報酬帯は、入社1年目からでも1,000万円以上を目指すことが可能な水準です。
「残業をしたくない」という方には不向きかもしれませんが、「やりがいのある仕事がしたい」「頑張りが目に見えて反映される会社で働きたい」というプロフェッショナル志向の方には向いている業界と言えるでしょう。
EYストラテジー&コンサルティングは退職者が多いという噂がありますが、これも半分正解です。
あえて半分正解と言ったのには理由があり、ネガティブな退職理由だけでなく、ポジティブな退職理由も存在するからです。
まずネガティブな退職理由として、M&A業界が完全実力社会であることが挙げられます。
EYストラテジー&コンサルティングは、成功報酬制(インセンティブ)を導入しており、「基本給+インセンティブ」という給与体系になっていますので、プロジェクトの成功に応じて青天井で給与アップが見込めます。
参照:リメディ「EYストラテジー・アンド・コンサルティングの年収はなぜ高い?」より抜粋
上記のように、勤続年数や役職によっても違いがありますが、成功報酬次第では、入社1年目からでも年収1,000万円以上を目指すことも可能です。
一方で、高年収の背景には成功報酬に依存することを意味していますので、極端な話、プロジェクト成功が0であれば、一般的なサラリーマンと、さほど変わらない年収帯だということです。
また、1プロジェクトにつき3~6ヶ月、大型案件だと1年以上もかかるため、それが失敗となれば、これまでの頑張りが水の泡、当然モチベーションも下がります。
そのような重責に耐えられず退職してしまう人が一定数いることからも、完全実力社会のM&A業界で生き残るには、実力以上に強靭な精神力が求められるとも言えるでしょう。
退職の理由は、前項で挙げたようなネガティブな理由とは限らず、キャリアアップ(自分の目標とするゴール)目的で退職する人もいます。 EYストラテジー&コンサルティングのキャリアアップ先として、次の6つが挙げられます。
キャリアアップ先 | 概要 |
M&A仲介会社 | 売り手・買い手双方の仲介役として、交渉のサポートを行う |
FAS | クライアント(売り手or買い手)の代理人として交渉・サポートを行う |
事業会社(M&A部門) | 自社におけるM&A部門の担当者。M&Aによる事業拡大を生業とする大企業に設置されていることが多い |
金融機関(M&A部門) | 銀行の強み(融資)を活かしたM&A支援を行う |
PEファンド | 取得した株式をM&Aなどで企業価値を高めた上で、株式を売却し利益を得る投資会社 |
独立(起業) | M&A会社を起業して独立する。自分の思い描いたスタイルを確立できる反面、軌道に乗るまで一定期間を要する |
特に、M&A業界でも有名なEYストラテジー&コンサルティングでの実務経験があれば、どの企業でも引く手あまたで、自分の望むキャリアアップもスムーズになります。
他方、総合コンサルティングファームというだけあって、様々な分野の業務に携わることも可能です。
一般的なM&A会社の場合、ある一つの分野に特化して業務遂行することが多いですが、EYストラテジー&コンサルティングであれば、自分の得意分野を伸ばしながらも、違う分野にも携わることができるため、よりオールマイティなM&Aアドバイザリーを目指すこともできるのです。
離職率が高いと聞くと、どうしてもネガティブなイメージが先行してしまいがちですが、キャリアアップを目的としたポジティブな面があることも知っていただければと思います。
EYストラテジー&コンサルティングの噂で、「賞与(ボーナス)が出ない会社」という噂が流れましたが、これは誤解です。
その誤解を解くために、次の記事をご覧ください。
EY、景気悪化で米国拠点のボーナス中止
大手会計事務所のアーンスト・アンド・ヤング(EY)は米国拠点の従業員に対し、年末のボーナスを支給しないと伝えた。金融・プロフェッショナルサービス業界の他の大企業に続いて景気見通しの悪化を示唆した。
参照:日本経済新聞より
上記の記事を読み解くと、たしかにボーナスを支給しない旨の記述がありますが、これはEY“米国拠点”の話であって、日本拠点には関係のない話でした。
(日本拠点でボーナスが出なかったという事実は一切ありません)
さらに、米国拠点においてもあくまで一時的な措置であって、2022年12月以外のボーナスについてはしっかりと支給されています。
米国という大きい拠点規模でのニュースだったからこそ、その事実だけが独り歩きし、EYストラテジー&コンサルティングでも「ボーナスが出ていない」というように拡がってしまったのでしょう。
EYストラテジー&コンサルティングの噂の真相について、ご理解いただけたのではないでしょうか。
火のないところに煙は立たないとは言いますが、ネガティブなイメージだけが先行し、誇張されて伝わってしまっている部分も多い印象にあります。
EYストラテジー&コンサルティングは、BIG4の名に恥じない総合コンサルティングファームですので、就職先としても非常に価値の高い選択肢の一つと言えるでしょう。
次に、EYストラテジー&コンサルティングの良い評判・魅力についてお話ししていきます。
良い評判・魅力については、次の通りです。
上記4点について、詳しくお話しします。
高年収が期待できるM&A業界の中でも、BIG4に連ねるEYストラテジー&コンサルティングは、入社1年目からでも年収1,000万円以上を目指せるポテンシャルを持っています。
照:リメディ「EYストラテジー・アンド・コンサルティングの年収はなぜ高い?」より抜粋
「1-2-1.【ネガティブな退職理由】完全実力社会であること」でもお話しした通り、基本給だけの年収でみると、一般企業とさほど変わりませんが、成功報酬で青天井に収入アップが見込める会社です。
「でも、成功報酬がなければ…」と思うかもしれませんが、BIG4ならではの豊富な案件数、複数人のプロフェッショナル集団で一つのプロジェクトをこなす組織体制もあり、安定した成功報酬の獲得が可能になっています。
引用:EYストラテジー&コンサルティング「会社概要」より
様々な国の垣根を超えて約4,000人(2024年9月時点)を抱えるEYストラテジー&コンサルティングは、多国籍メンバー間のナレッジ共有が強みです。
世界中にクライアントを抱えるEYストラテジー&コンサルティングだからこそ、幅広いネットワーク構築や様々な戦略構築、経験を会社間で情報共有し、各個人の組織的学習スキルを最大化することができるのです。
また、時代・環境に左右されないメタバース空間を構築し、EYストラテジー&コンサルティングとしてだけでなく、EYグループ全体でナレッジ共有ができる点も、総合コンサルティングファームならではの強みと言えるでしょう。
EYストラテジー&コンサルティングは、多国籍メンバーによる多種多様な人材が十二分に活躍できるよう、「DE&I推進(※)」を掲げています。
※ダイバーシティ(多様性)・エクイティ(公平性)&インクルージョン(包摂性)の略
具体的な取り組みとしては、次の通りです。
参照:EYストラテジー&コンサルティング「会社概要」より
女性が働きやすい環境整備や男性の育児休暇取得の推奨、障害のある社員の積極雇用など、DE&I活動に会社一丸となって取り組んでいるのが、EYストラテジー&コンサルティングの魅力です。
従業員一人ひとりを大切にすることで、社員のモチベーションや定着率の向上を図り、イノベーションの創出、企業価値やブランドイメージを高める一因となっています。
EYストラテジー&コンサルティングは、年齢や性別、障がいの有無、価値観の違いを認め合って共生するインクルーシブな働き方を本気で考え、実行している会社です。
新卒や中途採用に力を入れているだけでなく、候補者向け採用イベントを開催したり、多様な職域の障がい者を採用といった活動も積極的に行っていますので、実力があればどなたでも目指せる会社という点も、EYストラテジー&コンサルティングの魅力と言えるでしょう。
ただし、BIG4の名は伊達ではなく、就職難易度は非常に高いです。
積極的な採用を行っているとはいえ、準備・対策を怠れば書類選考すら危ぶまれます。
後述で就職・転職を有利にするポイントもお話ししますので、ぜひ参考にしてください。
前項でもお伝えしたように、EYストラテジー&コンサルティングへの就職・転職の難易度は非常に高く、ポイントを押さえて準備・対策を行うことが重要です。
就職・転職を有利にするためのポイントは、次の3つです。
上記3点について、詳しくお話ししていきます。
何度もお伝えしているように、EYストラテジー&コンサルティングは多国籍メンバーのプロフェッショナル集団ですので、コミュニケーションにおいて相応の語学力が求められます。
また、海外のクライアントやクロスボーダーM&Aに携わる場合も、相手企業側との交渉の際に語学力が必要になってくるなど、EYストラテジー&コンサルティングへの就職・転職を目指すなら必須スキルと言えます。
具体的には、
上記のような実績があれば、語学力の高さを評価してもらえるでしょう。
EYストラテジー&コンサルティングのクライアントの大半が経営者ですので、一般レベルの営業力では到底太刀打ちできません。
クライアント側としては会社の命運を託すわけですので、一つ一つの決定に慎重な姿勢を見せますし、ときには消極的な発言をしたり、交渉を断念するといった方向転換の考えを見せる可能性もあります。
そういったクライアントの気持ちに寄り添いながらも、交渉が成功するようにサポートを行い、的確なアドバイスを行うのにも、やはり営業力が必須であると言えるでしょう。
営業力の評価ポイントとして、
上記のような点は、高度な営業力を習得していると評価してもらえる可能性が高いです。
EYストラテジー&コンサルティングに就職(転職)するには、業界経験者であることが望ましく、未経験・異業種の場合は、業界経験者に比べて難易度が上がってしまいます。
「では未経験・異業種からではダメなのか…」というと決してそうではなく、業界経験者に劣らない評価ポイントを示すことができれば、十分に渡り合うことができます。
その評価ポイントというのが、M&A関連の資格取得になります。
M&A関連の資格については、次の通りです。
特にM&Aアドバイザリー業務は、財務関連の資格が重要視されますので、公認会計士やUSCPA、日商簿記といった会計関連の資格持ちは評価ポイントが高くなります。
未経験・異業種からの挑戦ということであれば、上記の資格取得も検討しながら事前対策を進めていきましょう。
EYストラテジー&コンサルティングの転職を有利にするポイントについてお話ししましたが、これらの事前対策は最低限行うべき準備で、業界のライバルたちの大半が行っているとみるべきです。
実力同等かそれ以上のライバル達から数少ない採用枠を勝ち取るには、転職エージェントの活用が必要不可欠になります。
ただし、一般的な転職エージェントでは、特殊と称されるM&A業界の対策を万全にサポートすることは困難で、ましてやBIG4の一角であるEYストラテジー&コンサルティングの対策ともなれば、ほぼ不可能に近いです。
餅は餅屋ということわざがあるように、M&A業界に関することはM&A特化型転職エージェントに依頼するようにしましょう。
EYストラテジー&コンサルティングの就職・転職をお考えなら、M&A特化型転職エージェント「NewMA」にお任せください。
私たちが弊社を強くおすすめする理由は、次の3つです。
それぞれについて、詳しくお話ししていきます。
弊社には、M&A業界経験者が多数在籍しており、中には、未経験者からM&A業界に転職したエージェントもおります。
業界経験者だからこそお話しできる、リアルな情報をご提供することが可能です。
また、書類選考を通過できる効果的な職務経歴書の書き方や、M&A業界の特殊な面接にも対応できるよう、一からサポートしてまいります。
弊社は、様々なM&A企業と提携させていただいており、業界の動向や最新情報は逐一仕入れています。
その中には、EYストラテジー&コンサルティングに関する最新情報・動向もございますので、あなたが求める情報をご提供できると自負しています。
その上で、特定企業に即した書類の作成・準備、面接対策を行ってまいりますので、まずはお気軽にご相談ください。
弊社では、「本当にあなたにM&Aアドバイザリーとしての人生はあっていますか?」というところからお話しさせていただきます。
話し合いの中で、もしかしたらあなた自身が気づいていない魅力(アピールポイント)が発見されたり、EYストラテジー&コンサルティング以外のあなたにマッチした企業が出てくる可能性もあります。
弊社は、目先のゴールだけを見ておらず、あなたが入社後も満足して働けることを最優先に考えていますので、安易なご案内をすることはしません。
M&A業界に携わってきた者として、良いことや苦労したことを赤裸々にお伝えし、その上で就職・転職を検討される方については、全力でサポートさせていただきます。
いかがでしたか?
EYストラテジー&コンサルティングの評判と就職・転職を有利にする方法についてお話ししてきました。
最後にこの記事をまとめましょう。
◎EYストラテジー&コンサルティングが「やばい!」と評判になっている噂と真相
◎EYストラテジー&コンサルティングの良い評判・魅力については次の4つ
◎就職・転職を有利にするためのポイントは次の3つ
◎EYストラテジー&コンサルティングの事前対策にはM&A特化型転職エージェントのサポートが不可欠
以上になります。
EYストラテジー&コンサルティングは、BIG4の一角とも称される総合コンサルティングファームです。
M&A業界の中でもトップクラスの企業であることに比例し、転職難易度も非常に高いので、事前準備・対策を個人の努力だけでは補うのは限界があります。
M&A特化型転職エージェントを活用することで、ライバルと差別化を図ることに繋がりますので、ぜひご相談ください。
この記事が、EYストラテジー&コンサルティングへの就職・転職を検討しているあなたにとって、少しでもお役に立てれば幸いです。
【記事内で使用しているレファレンス】
監修: NewMA株式会社 代表取締役 林健太郎
林健太郎…中之島キャピタルでM&Aコンサルタントを経験。成約も複数件経験し、マネージャーとして勤務後、M&A専門人材紹介会社のNewMA株式会社を設立。