証券会社からM&A業界に転職するために必要な3つの対策術

近年、経営者の高齢化や後継者問題、生き残り戦略を賭けた事業継承ニーズの増加に伴い、M&A業界が活発化しています。そのため、業界経験者だけでなく、未経験・異業種からの積極採用を行っており、転職を検討されている方にとっては絶好の機会となっています。

とはいえ、転職難易度が高いことには変わりなく、証券会社のトップセールスマンといえど、事前対策なしには門前払いされる可能性が高いです。

1.証券会社からM&A業界に転職するために必要な3つの事前対策

多額の資金を運用する点や富裕層の顧客を相手する機会が多い点など、証券会社とM&A業界は類似点が多いため、キャリアパスとして転職を検討する人が多いです。ですが、M&A業界において「類似点が多い」というだけで転職が成功することはなく、どれだけ事前対策を講じるかがカギになります。

1-1.即戦力であることをアピールすること

M&A業界において、高学歴・業界経験者であるファクターは転職においても有利に働きますが、それ以上に「即戦力かどうか」が求められます。

これらは、そのままM&A業界に通じる部分ですので、積極的にアピールすることが大切です。

1-2.M&Aに関する知識・スキルの習得

M&A業界は、専門知識・高度なスキルを必要とする業務が多く、営業力だけでは太刀打ちできません。そのため、M&Aに関する知識（資格）・スキルは不可欠といえます。

M&A業務は、財務や会計、税務、法務といった多角的な知識を以ってコンサルティングを行う能力が求められます。どれもが取得難易度の高い資格ばかりですが、前述で解説した営業実績と掛けることでライバルとの差別化を図ることにも繋がりますので、積極的に取得していきましょう。

1-3.M&A業界に特化した転職エージェントの活用

転職エージェントは、転職活動におけるアドバイス・サポートが受けられるサービスです。とはいえ、転職エージェントにも得意・不得意の分野があり、「M&A業界を得意としている（＝実績が豊富）転職エージェント」を活用することが大前提になります。

転職エージェントを活用するメリットは、以下の通りです。

1-3-1.M&A業界経験者が多数在籍

M&A業界は、他の業界と比較しても“特殊”な試験内容が多いことでも有名です。そのため、業界経験者の“生の声”というのは非常に貴重で、事前対策という点で有利に働きます。

また、転職後どういったことに力を注ぐといいか、業界ならではのルールなど、経験者しか知り得ない情報も共有できるので、これだけでも転職エージェントを利用する価値ありです。

1-3-2.履歴書や職務経歴書の書き方のアドバイスを受けられる

「履歴書・職務経歴書」というのは、その人を評価する上で非常に重要なファクターです。言い方を変えれば、履歴書・職務経歴書の書き方がテンプレート通りだと、せっかくの経歴が上手く伝わらない可能性があるということです。転職エージェントでは、そういった基礎的な書き方のアドバイスや添削サービスを行っているので、自分の魅力を最大限に伝えることが可能になり、転職成功率も高まります。

1-3-3.非公開求人が多数存在

一般公開されているM&A求人は「高学歴・業界経験者限定」という案件も多く、証券会社出身というだけでは、求人すらまともに探せないケースも多々あります。その点、M&A特化型転職エージェントには、そのエージェント経由でないと応募できない非公開求人が存在し、自分に合った求人を斡旋してくれるので、これを活用しない手はないでしょう。

2.証券会社からM&A業界転職に向いている人の特徴

証券会社とM&A業界は類似点が多いことを解説しましたが、以下のような能力があれば、転職が有利に働くことは間違いありません。

2-1.コミュニケーション力

M&A業務を行う上で、クライアントになるのは経営者、証券会社でいう富裕層の投資家や法人です。クライアントと友好的な関りを行うためには、顧客ファーストであることが不可欠で、そこにはコミュニケーション力が欠かせません。

極端な話、多少知識に乏しくてもコミュニケーション力次第では即戦力として評価されることもあるので、M&A業界を目指すならコミュニケーション力は磨いておきましょう。

2-2.忍耐力

M&A業務は、長期的なプロジェクトになることが多く、成功した場合の報酬が高い反面、失敗した時の損失も大きなものになります。そのため、前述の通り顧客ファーストの精神が求められますが、そこには残業や時間外労働・休日出勤が発生することも。そういったイレギュラーにも柔軟に対応できる忍耐力が求められる業界であることは覚えておきましょう。

3.まとめ

証券会社からM&A業界へ転職するための事前対策について解説しました。

証券会社で培った高額な資金運用を行う感覚やコミュニケーション力は、M&A業界でも十分に通用します。とはいえ、無策でM&A業界への転職は困難を極めます。

転職を有利にし、ライバルと差別化を図るためにも、M&A業界の実績豊富な転職エージェントの活用を検討してはいかがでしょうか。