近年、コロナ渦による不景気の波は悪化の一途を辿り、経営不振に苦しむ企業が多い現状にあります。企業再生を目的として、企業再生型M&A(再生型M&A、救済型M&Aとも呼ばれます)が注目を浴びておりますが、一般的なM&Aと比べても特殊で、尚且つ非常に難易度が高いことでも有名です。
他方で、未経験からM&A業界に目指す人にとっても、企業再生型M&Aに携われることは、今後のキャリアパスにもプラスに働くこと間違いありません。
当記事では、
上記について、詳しく解説します。
経営不振や後継者問題により、中小企業を中心に企業再生(=事業再生)を目的としたM&Aを検討する企業が増え、相応にM&A・ FAS業界も活発化しております。また、数あるM&Aの中でも、企業再生M&Aは難易度が高いとされており、やりがいと高年収を併せ持つ今最もアツい業界の一つです。
1-1.企業再生業界における人材不足
企業再生M&Aの需要が急激に増えたこともあり、供給(人材)が追い付いていないのが現状です。そういった背景もあり、一昔前の「実務経験者優遇」から「即戦力重視」にシフトチェンジしてきているので、未経験者でも実力が伴えば十分狙える業種となっております。
M&Aの中でも企業再生型M&Aは非常に難易度が高いとされており、その最たる理由として「一つ間違えば廃業リスクという逼迫した状況可での業務」という点が挙げられます。
また、時間的余裕がない状況下とも言えるので、短期間でいかに成果を上げられるかが重要になります。
前述の通り、企業再生型はM&A業務の中でもトップクラスの難易度とされており、相応の高年収が見込めます。完全成果報酬(インセンティブ報酬)制なので、1成約あたりの報酬が大きい反面、成約に至らない時の増減幅が大きくなってしまうとも言えます。
20~30代でも年収1,000万円以上は固く、PEファンド系ともなると年収2,000万円以上も珍しくありません。
業界の需要が高まっているとはいえ、未経験で、しかもトップレベルの難易度を誇る企業再生業務に携わるのは簡単なことではありません。ですが、完全実力社会の業界において、実力さえ示すことができれば、未経験からでも企業再生業務に携わることは可能です。これから転職を検討している方は、以下の3点を参考にしてみてください。
クライアントである経営者に、経営・財務・会計・税務といった多角的な観点からアドバイス・サポートを行うのが業務範囲なため、相応の資格が求められます。
企業(事業)再生に関わる資格は、以下の通りです。
特に事業再生士に関しては、資格試験の他に「資格審査」「3年以上の実務経験」「事業再生士3名からの推薦」を得てはじめて交付される資格ですので、まずは下位資格にあたる事業再生士補を取得することになります。
資格取得の時点で難易度の高さが伺えますが、企業再生業務に携わるなら必須の資格と言えるでしょう。
企業再生はM&Aを通して行われることが多いため、必然的にM&Aに関わる資格も重要になります。M&A業務に関わる資格は、以下の通りです。
未経験からの転職を目指すには、資格ほど分かりやすい指標はありません。実務経験で劣る分、資格取得には注力しましょう。
経営者との密なコミュニケーションはもちろんですが、事業再生の特性上、金融機関やその他資金協力者との調整が不可欠です。なぜなら、経営難を立て直すには一にも二にも資金が必要なわけで、その融資元となる金融機関や資金協力者から援助を得ることができなければ失敗(=廃業リスク)に終わってしまうからです。他方で、債権者と借入金の見直しや再構築の交渉を行うにも、やはりコミュニケーション力が求められますので、この部分は非常に重要な選考基準になると言えるでしょう。
企業再生やM&Aに特化した転職エージェントを活用することで、以下のメリットを得られます。
内には、特定の転職エージェント経由じゃないと応募受付していない企業も存在するため、未経験からの転職なら利用しない手はありません。
まずは転職エージェントにご登録いただき、悩みや疑問点などをぶつけてみましょう。
4.まとめ
未経験から企業再生業界へ転職可能かどうかについて解説しました。
M&Aを用いて企業再生を図る動きが活発化し、向こう数年その需要は留まることを知らないでしょう。業界トップクラスの難易度を誇る一方で、年収1,000万円以上を目指せる魅力的な業種でもあります。自分の手で経営難の企業を救いたいというプロフェッショナル思考をお持ちの方は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。