未経験からM&A業界へ転職するには?可能性と方法を紹介

2024.08.31
転職ノウハウ

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「キャリアアップ先としてM&A業界を考えているものの、未経験でも転職できるのだろうか?」このように、今後のキャリアについて悩みを持つ人もいるのではないでしょうか。

昨今盛んになりつつあるM&A業界では、多くの案件に対応するために幅広く優秀な人材を求めています。
未経験にも門戸は開かれていますが、難易度は低くありません。
本記事では未経験からのM&A業界への転職をテーマとして、その可能性を紹介しています。
M&A業界に興味がある人はぜひ内容をご確認ください。

未経験でもM&A業界への転職はできるのか?

M&A業界の採用動向と未経験転職の可能性について、詳細を説明します。

難易度は高いものの未経験でもチャレンジできる

経験者採用のみと明言していない会社であれば転職は不可能ではありません。未経験者のM&A業界への挑戦は狭き門ですが、可能性に賭けてチャレンジする選択もありです。
事業の譲渡やM&A案件の増加によって、数十年前に比べるとM&A仲介会社の数や案件数は右肩上がりに増えています。
合わせて新卒採用や未経験者の中途採用を拡大するM&A仲介会社が増えてきたため、未経験でもM&A業界へ転職できる可能性が高まっているというわけです。

M&A業界全体の採用動向

M&Aに携わる会社は、企業合併の際に、買い手企業と売り手企業のどちらか一方、または双方の立場からサポートするサービスを提供しています。

昨今では中小企業の後継者不足や業界再編の動きに伴って、中小企業のM&A案件は増える一方です。
そのため、M&A仲介会社などを中心に未経験者を対象とした中途採用の枠も広がりつつあります。
未経験者とはいえ、他の業界での突出したスキルや財務会計などの専門性の高いスキルは必要です。
未経験者採用の枠は広がりつつあるとはいえ、基本的にスペシャリストの採用であることは認識しておきましょう。

未経験者でも挑戦できるポジション

未経験でもチャレンジできるポジションを3つ紹介します。

  • M&A仲介会社
  • FASのM&A部門
  • 金融業界のM&Aチーム

M&A仲介会社

M&A仲介会社は売り手と買い手の間に立ってM&Aの仲介を務める会社です。
仲介役として間に入るため、双方の意見を聞きながら案件をうまくまとめていく必要があります。
会社によっては見込み客の開拓業務を取り入れているところもあるため、営業経験がある人なら未経験採用の可能性もあります。
営業としてM&A仲介会社へ転職する際には、新規開拓の経験や営業成績について詳しく説明できなければいけません。今までの実績は一度まとめておくと良いでしょう。
交渉の場において会計や財務の知識が必要になることから、最低限の会計の知識は身につけておきたいところです。

FASのM&A部門

FASはフィナンシャル・アドバイザリー・サービスの略称で、財務や会計に関するコンサルティングサービスのことを言います。主な業務はM&Aの業務執行です。
財務や会計の視点からM&Aの戦略や事業再生の支援を行うため、財務や会計に関する高度な知識と実務経験が求められます。
未経験でもFASで活躍できる職種をピックアップしてみました。

  • 税理士
  • 公認会計士
  • 銀行や証券会社などの金融業界
  • 大手企業の財務部門

公認会計士や税理士のセカンドキャリアとしての選択の他に、コンサルティング業界からの転職も多くみられます。
未経験でも他業界のスペシャリストがFASへ転職するイメージです。

金融業界のM&Aチーム

銀行や証券会社内のM&A部門に所属します。金融業界のM&A部門はクライアントに対する買収資金の融資や専門家としての助言、支援や相談対応などを担当します。
M&A仲介会社やFASに比べると、新卒でもM&A部門に関わるチャンスは大きいですが、転職の場合は何らかの専門スキルがないと難しいかもしれません。
金融業界特有の資金調達や証券化など、専門性が高い業務に携わることができる点も特徴です。

M&A業界で活躍するために持っておきたいスキル

面談の際にアピールポイントとなるスキルを3つ紹介します。

  • 卓越した営業スキル
  • 金融知識
  • 業界知識

卓越した営業スキル

M&A業界未経験の場合、名刺がわりに高い営業実績をアピールポイントとしたいところです。
M&A業界の経験がなければ、途端に狭き門となるM&A転職ですが、目を引く営業成績があればチャンスは広がります。
生命保険のトップオブザテーブル上位など具体的にアピールできる内容であればより効果的です。
できれば個人営業よりも法人営業であればなお良いです。
M&Aの仕事は経営層と対面する機会が多いため、経営層との折衝経験があれば強いアピールポイントとなります。

金融知識

M&Aの仕事では、企業の財務や会計に関する知識をもとに業務を進めるため、財務や会計関連の知識があると、転職活動を有利に進められます。
証券会社やメガバンクなど、金融に特化した業界での経験や知識はM&A業界でも大いに役立つでしょう。
仮に金融業界での経験がない場合でも、事業会社の財務や経理部門での経験があれば、企業の目にとまる可能性もあります。

業界知識

買い手企業や売り手企業が属する業界の深い知識があれば、貴重なM&A人材として求められます。
M&Aが活性化している昨今、特に業界再編が進んでいる業界をピックアップしてみました。

  • 自動車・印刷・鉄鋼・食品などのメーカー
  • IT業界
  • 不動産やアミューズメントなどのサービス業界
  • 薬品などのメディカル業界

以上の業界においてどこか一つでも深い知識を持っていれば、M&Aに関する有益なアドバイスができます。
現職で経験と深い知識を持っている場合、M&A業界での活躍も見えてくる可能性があります。

まとめ

未経験からM&A業界への転職を成し遂げるのは簡単なことではありません。財務や会計などの金融知識や卓越した営業成績、深い業界の知識など、強いアピールポイントがなければ狭き門をクリアするのは難しいです。
自分の経歴の中でM&A業界で役立ちそうなストロングポイントはあるのか、今一度考えてみましょう。
自分の強みを正しく伝えることができれば、M&A業界転職への道も見えてきます。

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林健太郎…中之島キャピタルでM&Aコンサルタントを経験。成約も複数件経験し、マネージャーとして勤務後、M&A専門人材紹介会社のNewMA株式会社を設立。