財務のスペシャリストとも称されるFAS。
企業に対して財務関連のアドバイス・コンサルティングを行うことが主で、やりがいや高年収が魅力的な業種として年々需要が高まっています。一方で、「FASへの転職は後悔する」「転職前に知っておけば後悔しなかった」「仕事量に対し収入が見合ってない」というネガティブな情報が散見しているのも事実です。
そこで、当記事では、
上記について、詳しく解説します。
目次
FASに転職すると後悔するのはホント?転職を検討している人向けに詳しく解説.. 1
ローテーション期間中の転職活動は不利になることも、、.. 2
FASから外資系企業へのキャリアパスを目指すなら英語力も重要... 3
FASへの転職が後悔すると言われる理由として、「業務量が多い」「残業時間が長い」「自分のやりたい業務に就けない」といったことが挙げられます。
FASは、主にM&A業務に従事することが多く、M&Aコンサルタント、M&Aアドバイザリーとしてクライアントのサポートを行います。具体的には、
上記全てを一人でこなすわけではなく、各部門に分かれ業務にあたることになりますが、それでも業務量としてはかなりのものです。
クライアント(企業)としても、誰でもできるようなアドバイスは求めていません。また、FASのアドバイスや知見がクライアントの命運を左右することもありますので、そのプレッシャーは相当なものになります。それをやりがいと思える方は別ですが、精神的負担と感じる場合は転職に不向きと言えます。
M&A期間中は平均50時間の残業は当たり前で、M&A佳境ともなれば100時間を超えることもあります。業務が落ち着けば、まとまった休暇を取得できますが、定時退社・安定した就労体系を期待すると痛い目を見ることになるでしょう。
クライアントからの不意な呼び出しがあれば、たとえ休日でも迅速な対応が求められます。「休日だから」「家族サービス中だから」は通用しないので、プライベートを重視したい方にとっては精神的ストレスが高くなる傾向にあります。
前述の通り、FASは各部門に分かれて業務を遂行することになります。また、業務経験の浅い内(1年未満)は短期間で各部門をローテーションするのが一般的なので、スキルが身に付かないまま異動ということも珍しくありません。幅広い業務に携われることはメリットとも言えますが、一方で器用貧乏になってしまうリスクもあることは覚えておきましょう。
金融業界においても、FASのローテーション期間=実務経験が浅いという認識が根強いため、この期間の転職活動は不利とされています。FASを足掛かりにキャリアパスを検討している場合は、最低でも「ローテーション期間を終えて自分の希望するスキル習得が叶ってから」の転職をオススメします。
FASは幅広い業務に携われる反面、自分の希望しない部署にばかり配属されるリスクが伴います。せっかく難関を突破してFASに転職できたとしても、望むキャリアを積むことができなければ、今後のキャリアパスに悪影響を及ぼします。
事前に「自分の希望する部署は○○です」とハッキリ明言することも大切ですが、相応のキャリア・能力を証明できなければ、それも難しいです。
そこで、FASへの転職で後悔しないための秘訣を、以下に記述します。
資格だけでその人のパーソナリティが決まるわけではありませんが、自分の希望する業務に関わる資格を取得していれば、ライバルと差別化を図ることが可能です。
FASの転職に有利な資格は、以下の通りです。
FASは財務のスペシャリストですので、財務に関する資格取得は転職を有利に進めることができるでしょう。
FASを足掛かりに、クロスボーダーM&A業務や外資系投資銀行へのキャリアパスを目標とするなら「TOEIC」や「USCPA(米国公認会計士)」といった、英語力を評価する資格も評価の対象になります。
前述の通り、FASは高度な知識やスキルが求められるだけでなく、拘束時間も長いのでプライベート重視の方には不向きの職業です。ですが、FASを通して財務の様々な分野を実践的に学ぶことができる上、年収1,000万円以上も目指すことができる魅力的な職業でもあります。さらに、FASでの経験を活かしセカンドキャリアを目指すことも可能なので、キャリアパスのために時間やプライベートの犠牲は問わないプロフェッショナルタイプに向いているでしょう。
FAS業界は採用に関する秘匿性が高く、事前対策が困難とされています。その点、FAS業界に強い転職エージェントは業界経験者が在籍していることも多く、現場の“生の声”でアドバイスを受けることが可能です。さらに、転職エージェント独自の非公開求人も期待できますので、非利用者と比較しても圧倒的アドバンテージがあることは間違いないでしょう。
FAS業界への転職が後悔するのか、について解説しました。財務のスペシャリストとして、高度な知識、スキルが求められるので精神的負担も大きいですが、相応の高年収も期待できるので、非常やりがいのある職種です。
後悔のない転職活動のために、事前準備は怠らず、利用できるものはドンドン活用していきましょう。